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2006年10月13日 (金)

しょぼい近況報告

そりゃもちろんこっちでも大騒ぎなんですが、こんな時に限ってものすごく忙しいんです……。落ち着いたらまた報告させてください。

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2006年10月 9日 (月)

アメリカ産の学者が多いこと

最近東アジアでいろいろ話題が多いが、こっちでネットとか見てると、「保守」的な言動が本当にどんどん多くなってる。「保守」と「革新」は韓国独特の文脈がいろいろあって、日本のイメージとは全然違うんだけど……まあまだよく整理できないので、追い追いに。

土曜日は例によってイ・ソンウに誘われてホンデにいたが、その席に例の映画の主演俳優、パク・チャンフン氏がいてびっくりした。紹介してもらってうれしかったですけど……話すことねえよ……。

ところで。
せっかく来たので、この一月ほどの間にいろいろ授業へ出たりしてみたのですが……ソウル大の教授の多くはアメリカで学位取得した人である。そういう人が余りにも少ない日本から見てると「国際化されてて良い」ということになるのかもしれないが、なんかその副作用ばっかりが目に付く。

こういうのはどこまで一般化して良いのか分かりませんが、実際あったこととして……
ある教授の授業で、その人が英文ジャーナルに発表した論文を読まされたのですが、要するに、近年の韓国では自殺が余りにも多いと。自殺といえばデュルケームで、彼は「アノミー的自殺」を強調した。しかし公開されている統計資料から、自殺動機を析出してみると、韓国では「アノミー的自殺」がごく少数派に過ぎないことが分かった。これは自殺をめぐる社会理論に対する大きな貢献である。みたいな。

100年前に書かれたデュルケームの理論を、そのまま「検証」しよう、という発想そのものが理解できない。統計処理だけはやたら綿密にやるんですが……。
現在の自殺って言えば、普通「IMF改革以後の社会変動」とか考えるだろ……だがそういうことは文字通り一言も出てこないのである。

こういう人は、学部修了後にすぐアメリカへ行き、そのまま何十年か帰らないで、凱旋帰国してソウル大とかで教えているのだが……その間、韓国の空気感みたいのから遊離している意味では外国人と全然変わらないし、たぶん最初からそこに接近しようという意志もない。むしろそれが「学術」の役割だと思っているようだけど……だからこそ問題関心は抽象的な「理論」に「ならざるを得ない」んだろうなという感じ。
そんで一体何の意味があるのかまったく分からない「理論的な仮説」を練り出して(というか欧米理論から借りてきて)、それを「実証的に検証」したりしている論文が、国内でも英語でたくさん発行されている。

チョハン・ヘジョンみたいな人が、以前から「知の生産とコロニアリズム」とか言ってて、何のことか全然ピンと来なかったんだけど(そういう人々と接点がなかったし)、こっち来てみると「ああー『コロニアル知識人』ってこういう人のことね」と思うことがしばしばある。もちろん全部じゃないけど、そういう人がたくさんいるのは確か。まあそのこと自体に韓国の歴史的文脈があることも考えないといけないんでしょうけど……
でもとにかく、アメリカ学位取得とか、英語化とか、「国際化」とか、別に韓国の例を引くまでもなく当たり前のことだけど「やりゃ良いってもんじゃない」という話。

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2006年10月 5日 (木)

映画「ラジオ・スター」&サムジー・サウンド・フェスティバル

昔、「ノーブレイン」という私の知人のバンドの話をしましたが:
http://takahara.cocolog-nifty.com/blog/2005/12/post_7ba0.html

私の義兄弟分、そこのボーカルのイ・ソンウと気軽に連絡できるのは、韓国に来てうれしいことの一つ。
クダンの話があった3-4年前はこいつらもヒマでしたが(笑)、今は人気が上がっていて忙しい。付き合う人に芸能人とかが増えたし、私なんかが仕事場にホイホイ付いていく雰囲気ではもうない感じ。

そんでつい先週、こいつらが出演した映画「ラジオ・スター」というのが、公開になった。
監督は、前作の「王の男」というのが大ヒットしたイ・ジュニク。主演は、アン・ソンギという、間違いなく韓国で一番有名な俳優。パク・ジュンフンという、これも有名な俳優と、コンビで出てくる。

公式サイト↓
http://www.radiostar2006.com/
参考に例えばこれとか
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/09/20/20060920000002.html

物語とかは、まあヨソに譲るとしてですね……そのコンビがロックのラジオ番組を作っているという設定で、その番組にしつこくオンエアを迫る若いバンド、という賑やかし役(笑)でノーブレインが出てくる。
でも準主演みたいな感じだし、歌がフルコーラスで流れるし、ちょっとびっくり。このお盆休みに結構ヒットしてるみたいで、なんか私もうれしいですね。うんうん。

そんで先週末には「サムジー・サウンド・フェスティバル」という、こいつらも出たロックフェスみたいなのに行って……6万人来たらしいんですが、そのうち4万人くらいがこいつらの歌知ってて一緒に歌ってた。すげえなあ。

公式サイト↓
http://www.ssamnet.com

このフェスティバル、各出演者の持ち時間が15分くらいしかなくて、何よりもTV録画と広告を重要視しているような……「ロックフェス」というより巨大な公開録画みたいなもんで……。
まあいろいろ出たのですが、ユン・ドヒョン・バンドという韓国のサザンオールスターズ?みたいな位置付けの人たち(音はそれよりもっとハードだけど)がいて、韓国人を乗せるテクニックを全部知っているんですね。彼らの15分で会場の雰囲気ががらっと変わった。

日本からはエルレガーデンが出て、その前日にもホンデでライブしたんだけど、こっちでも人気上昇中みたい。
あと、今年はシム・スボンという、朴正熙の暗殺現場にいた、半ば伝説みたいなトロット歌手が出たんですが……韓国の変化の速さと遅さ、みたいなことを感じたり感じなかったり。

こっちのお盆は、田舎のある人はほぼ全員帰郷するし、ソウルの人でも家族親類と過ごすので、ものすごくヒマです。久々に独りになれてうれしい。

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2006年10月 4日 (水)

研究空間スユ+ノモ

今週、こちらは旧暦のお盆休みの大型連休で、かなりだらだらした雰囲気です。

先日は、「研究空間スユ+ノモ」という所にお邪魔しました。
某T大・某Kゼミナール同窓生、現在ソウル在住の、趙慶喜に紹介してもらった。ものすごく久々に会ったが、子供産んでも変わんないねえ。

それはともかく、ここは評論家(ということになるのか?)のコ・ミスク氏が代表をつとめる、在野の研究者集団みたいな所。検索すればいろいろ出てくるので、解説はそちらに。
日本に「カルチュラル・タイフーン」というのがあるが、あれがパーマネントな組織と建物を持つようになったら、こうなるのかな、というような雰囲気。関心の傾向も似てるし。
多少辺鄙な所にある建物を借り切り、一種のコミューンを形成して(実際そこに住んでる訳じゃないが)、大学界隈での活動が難しくなってきている人文学を楽しく維持していこうじゃないか、みたいなコンセプトなんだと思う。

こういう共同体って、必要なのかな。既に名のある代表者とか、手に職のあるメンバーとかはいいけど、院生とか「崩れ」みたいな子たちが、今とりあえずここに集っていることを、素直に祝福する気にはなれなかった。
それは当人たちが判断することだから別にいいとして、「東アジア」みたいな問題関心が、ほんの一部を除いて実はほぼ皆無な韓国の学界周辺において、日本とか中国とかにも関心を向けている点では大変貴重な団体。今後もたまにお邪魔しようと思います。という話。

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