光州に見る韓国の文化産業&左翼イデオロギー
書き残したこと&書きやすいことから書くとですね……。
先月末に行った光州では、会議出席のついでに、光州ビエンナーレに行ってきました。会議でご一緒した毛利先生ご一行に同行させてもらいました。
ビエンナーレは5部構成になっていて、全体的に「西洋と東洋の融合、その動きの中心としての韓国」みたいのがテーマで、今の韓国の左翼のイデオロギーをよく表しているなと思いました。要するに「バランサー論」ですね。
最後の第5部は「反米特集」で、南米と韓国の作家による、「米帝国主義を告発する」みたいなモティーフの作品群が展示されておりました。感想は同上。
しかし単純に、美術展示として、素人目にはあんまり面白くなかったです。
光州は、政策的に「アジアの文化中心都市」みたいのを目指す動きの対象であって、ビエンナーレも今回の会議もその一環。
会議のアフターパーティが、光州観光部(だったっけな)の敷地内だったんですが、その建物の中は展示場になっていて、概略以下のようなことがいろいろ書いてありました:
・アジアは工業化の副作用が露わになり、活力を失っているので文化が必要だ
・光州は民主化運動の経験から、民主的価値を重視する町だ
・民主主義は文化の前提条件であり、その不可欠の一部でもある
・よってここがアジアの文化の中心になり得る
そんでこの建物、80年の光州事件で、市民軍が最後に立て籠もった現場である旧市庁の隣に、わざわざ作られてるんですね。
↓光州事件
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89%E5%B7%9E%E4%BA%8B%E4%BB%B6
こういう価値観は、文化産業云々というより、盧武鉉の正統性の中心でもあった訳ですが、もちろん近年急速にぐらついている。北朝鮮のミサイル~核実験はもちろん大きかったのだが、それ以前に、いずれ「運動の弊害」のようなものが吐き出されていく時期は、来ざるを得なかったんだと思う。
私は、似たようなことが日本でも起きている、というかもっと語られるべきだと思っているけど……やはり韓国の場合、この吐き出しには日本より相当激痛が伴うでしょうね。一番象徴的なのが、民主労働党関係者の北朝鮮スパイ疑惑なんでしょうけど……まあそういう話は追い追いに……。
光州では、事件の死者たちを祀る「5.18記念国立公園」にも行ってきた。学生運動の当時は、この日、墓参を目指すデモ隊と、警官隊との衝突が、毎年行われていた所。
写真展示などを見ていると、「運動の熱さ」みたいなものを感じるし、彼らを祀る気持ちはよく理解できるし、それなりに感動もする。だけどやはり、そういうのをまっすぐ礼賛してれば良かった時代がもう終わったことは、はっきり認識されるべきだと思う。似たような感慨は、韓国のそこかしこで感じるものでもある。
最後にまったく関係ない話ですが……今日はノーブレインの結成10周年記念コンサートだった。オリンピックホールのワンマン(ゲストはたくさん出たけど)という、「ちょっと無理してるんじゃないか」みたいな公演だったが、それなりに盛り上がって私もうれしかったです。はい。
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